新富アグリカレッジ

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実習先農家インタビュー

プロフィール

  • 福山 三義さん
  • 就農した年齢:18歳
  • 同居家族:妻
    (長男、次男は独立してそれぞれに営農)
  • 出身:宮崎県新富町
  • 栽培面積:69a

昭和40年代後半、近くにピーマン農家はいなかった。
宮崎の気候に合うピーマンは、需要が伸びる可能性を秘めていた。

ピーマン生産を始めたのはいつですか? きっかけは?
農業高校を卒業して、18歳で就農。父の米づくりを手伝いながら、ビニールハウスでのピーマン栽培に興味を持ちました。宮崎の気候に合う品目で、今後伸びるだろうと普及センターがピーマンに力を入れ始めたところで、20歳の頃1反(10a)から作り始めました。
栽培技術はどこで習得しましたか?
手探りでしたね(笑)。
昭和40年代後半の当時は、まだ近くにピーマン農家がいなくて、水の管理や肥料など何もわからず、何度も枯らしました。
そこで、施設園芸が盛んな四国に何度も足を運び、圃場をのぞいて回りました。
初めは見せてもらえず苦労しましたが、熱意が伝わり何とか見せてもらえて。やっと10aあたり8トンほど収穫できるようになりました。
宮崎のピーマン栽培のパイオニアですね。何人体制でやっていたのですか?
妻と2人です。40aまで増やしましたが、いつもハウスの管理に張り付いていなければならず大変でした。
オイルショックで経営状況が悪くなり、なんとか改善しようと経費削減方法についてはいろいろ工夫しました。

そこで行き着いたのは、人的作業を減らし、もっと楽に農業をするにはハウスの開閉を自動化する必要があるという考えです。
まず行ったのは、アマチュア無線仲間の手を借りて、自分で自動開閉の装置を試作。自動開閉の装置は、実用性が見込めたので企業と一緒になって製品化することにしました。

これは、多くの農家さんに影響を与えた出来事で、今では当たり前のように、ほとんどのハウスにも付いていますよね。

1反あたり18〜20トン生産。
年々改良される農業資材を活用して、収量を上げる経営努力をしています。

現在、ピーマン栽培の規模と収量はどのくらい?
69aのハウスで1反あたり18〜20トン生産しています。他の農家さんの平均は13トンくらい。毎年収量が変動してしまうのが農業ですから、この収量を保つのはやはり大変です。
ここまで収量が伸びた要因は?
農業資材が年々改良され、機能的になってきたことが大きいですね。資材が品目と栽培環境に合えば収量・品質が上がり、収入が増えます。
うちには資材の業者が試してほしいと新開発商品を持ってこられるので、いち早く情報が入ります。
いいものは取り入れて他の農家さんにもすすめますよ。
収量以外にこだわることは?
味です。
収穫体験の小学生から「美味しかった!これまで食べたのと違った」という嬉しい手紙をたくさんもらいます。
また、愛知県の生協さんとも年間契約で取引があります。味に高い評価をいただいていますので、こちらも裏切らないように味と品質にこだわっています。
そのために欠かさない努力もあるのでは?
私は40年間毎日ピーマン栽培のメモを書き続けています。その日の気候やピーマンの状況を書き留めておくと、何か困ったことが起きた場合に見返すことができるんです。今となっては宝ですね。

これまで受入れた研修生は150人くらい
町内にできた「JR九州ファーム」でも技術指導。

研修生の受け入れは、何人くらい?
私が40代の頃から研修生の受け入れを始めました。新規就農を目指す研修生以外にも、中央省庁からの視察や研修もあって。それを含めると150人くらいでしょうか。
就農を目指す研修生の望ましい姿とは?
指導者の言葉を素直に受け取り、まじめに取り組むことですね。
その点ではまったくの農業素人の人のほうが、吸収が早く成長する傾向があります。

私は6年前に町内にできた農業法人「JR九州ファーム」の技術指導をしましたが、ここのスタッフは元鉄道マン。農業の知識が全くない彼らは、ぐんぐん吸収して今では平均以上の収量を上げるまでに成長しました。
独立就農に向かない人って?
お金の勘定ができない人、何事ものんびりな人。

研修中によくやるのは、「質問タイム」教えてくれる人と信頼関係を築き、
素直に実践することが重要。

研修生にはどのように技術指導を?
まずは大きさ、厚み、固さを含めた、収穫するピーマンのサイズをしっかりと覚えさせます。
これだけでも1週間かかります。それから次に…と、一つずつ順序立てて教えていくようにしています。
研修中によく話すことってありますか?
昼ごはんを食べながら、「何で農業やりたいの?」とか、「質問あったら何でも聞きなさいね」とか。お互いの質問タイムです(笑)。それで、教えてもらったことはメモしておくように指導します。
これ、大事なんですよ。
研修後、独立してからもサポートを?
新規就農が成功するカギは、私たちのようなベテラン農家や役場職員、JAの指導員など、いつでもサポートしてくれる存在が近くにいること。
経験や知識、アイデアなど、役に立つことは何でも教えるし、手を貸す心づもりでいますから。
新富町でのピーマン生産のメリットは?
栽培農家が増えて新富町の特産品となり、栽培技術もある程度確立されました。
今後はリタイアする農家も増えるでしょうし、空いた農地をうまく活用すれば、投資をおさえて栽培面積を増やすことも十分可能ですよね。
新規就農を目指す人に伝えたい、農業の魅力は?
私がずっと目指しているのは「楽して儲かる農業」。そのための努力は惜しみませんね。作物の収量に上限はなく、やり方次第でいくらでも上を目指せます。
つまり、所得が増やせます。これが最大の魅力ではないでしょうか。

プロフィール

  • 荒木広敏さん
  • 就農した年齢:22歳
  • 同居家族:両親と妻、子供3名(独立、高校3年、高校1年)
  • 出身:宮崎県新富町
  • 栽培面積:68a

一般企業を経験して農業の魅力を再認識
価格が安定していて、努力すれば稼げる

どうして農業をはじめたのですか?
実家が農業をしていて、私は農家の長男でした。子どもの頃は毎日農業の手伝いをしていました。休みなく働く両親を見て、それが嫌だったんでしょうね。高校生のときに「俺は農家は継がん!」と宣言して会社勤務をしたんですよ。

一般企業で勤務していたときは、一日中空調の効いた室内にいて、汗もかかない日々でした。誰かが辞めても、すぐに代わりが入ってくる。会社を転々として、理不尽さを感じる厳しい社会経験をたくさんしました。

そこで、理不尽な環境で人から使われて働くくらいなら、汗をかきながら農作業に精を出すほうが心身ともに健康でいられるし頑張れると思って、親父に頼み込んで農業を始めました。異業種で苦労を経験したからこそ、農業の大変さを乗り越えられているように思います。
今は何を栽培していますか?
今はハウス栽培でピーマンを作っています。5年前まではアールスメロンやズッキーニも栽培していましたが、あれこれ作ると休む暇がないんです。子どもが小さかった頃は、寝かせてからまた仕事に戻ることもありました。

今はピーマン栽培に絞り、日曜日は休みにして家族の用事を優先して過ごしています。価格面でも、ピーマンは比較的安定していて、収量を上げる努力をすれば稼げる品目であることも魅力でした。JAの部会内で上位の成績を修めていた頃もあります。

補助事業を利用して作付規模を拡大。
農家同士で助け合い、刺激を受け合う環境がある。

各種補助金や支援事業は利用したことはありますか?
ハウスの立て替えのときなど、利用できる補助金を探したりしますよ。30年以上前になりますが、国の補助事業を活用して、うちを含めた8軒の農家で1箇所にビニールハウスを共同建設しました。共用の部分があるので会計役も選び、総会も開きます。
昨年は、新富町の産地パワーアップ事業を利用してハウスを新設し、作付面積を68aに拡大させました。
共同で建設するとどのようなメリットがありますか?
共同で建設したビニールハウスでは、ビニール張りなどの大きな作業を共同で行うことができます。普段もメンバーが体調不良のときや非常時には、その他のメンバーが手伝ってくれるのでありがたいですね。そういう面でも、ハウスがまとまっていることのメリットは大きいです。
普段はライバルでありながら、困ったときは助け合う結束力。これは、農業の魅力だと思っています。
お互いに学ぶこともありますか?
もちろん、いろいろな情報交換の場になります。みんなで視察旅行に行ったりもしましたね。近くの先輩農家からも学ぶし、町外の先進的な農家からも刺激を受けます。地域外に出ると新たな発見があっていいですよ。
作付面積は今後も拡大する予定ですか?
今後は作付面積を増やさず、収量アップを図れる技術力をもっとつけていきたいと思っています。そうすれば面積を減らすことができて、作業効率が高まりますからね。

農業は人と関わり合って成り立つ仕事。
経営者としての覚悟と、周囲への興味が大切

研修生はどのような形で受け入れをしていますか?
今は、私と妻と両親の4人に、パートや研修生を合わせた計8人でやっています。研修生は知り合いからの紹介や、ハローワークを通じて集まってくることが多いですね。研修生は大事な人材だと考えているので、失業保険や労災保険を付けて募集を出しています。
技術指導で心がけていることはありますか?
研修生が独立して人を雇った時に、しっかり教えられるよう育てることです。研修中は一緒に作業しながら、基本的な技術を指導しています。
研修期間が終わる頃には、一緒にバーベキューをしたり、飲んだりしながら、農家としてやっていく上での心づもりを伝えています。

「人付き合いが苦手」という研修生もいますが、農家は人と交わらないとやれない仕事だと思っています。人に教えてもらったり、助けてもらったりしながら、成長していく。だから独立しても、困った時はいつでも訪ねてきてほしいですね。
就農を目指す人にアドバイスをお願いします。
最近は新規就農者への補助が手厚くなってきていますが、補助金はあくまで一時的なもの。それに頼らないくらいの心持ちも必要かな。
それと、先入観や思い込みを捨てて、いろいろなことに興味を持ってアンテナを張りながら、疑問に思ったことをとことん質問する!これが成長の第一歩だと思います。

プロフィール

  • 福山望さん
  • 就農した年齢:23歳
  • 同居家族:妻と子ども3人(高2、高1、小4)
  • 出身:宮崎県新富町
  • 栽培面積:70a

親のいきいきした姿を見て農家を志望。
でも、親とは違うピーマン栽培を見つけたい!

農業を職業に選んだ理由は?
農家の家に生まれ、中学生の頃に自分も農業をやると決めました。父親がいきいきと仕事をしているのを見ていましたし、土を触ることは本来好きでしたから。
栽培品目にピーマンを選んだのはどうしてですか?
もともと父がピーマンを作っていたので、大学卒業後はまず目の前にあったピーマン作りに携わりました。

長年ピーマンを育ててきて感じるのは、他の品目より収穫のタイミングに幅があって、育てやすいということですね。キュウリは生育が早くて収穫時期が1日遅れただけで商品にならなくなってしまいますが、ピーマンはそこまで生育が早くないので、ゆとりを持って生産でき、自分のペースに合っています。
お父さんと一緒にピーマン栽培をしているんですか?
1年間は父親のもとでピーマンを生産しましたが、すぐに中古のビニールハウスを購入して独立しました。とにかくやってみて、実践の中から学ぼうと思い切って飛び込みました。わからないことは人に聞いたり、セミナーや展示会などの学べる場所に自分から足を運んだりして、情報収集をしました。

独立すると成功も失敗も自分に跳ね返ってくるので、経営者として責任感を持って栽培に取り組むようになりましたね。

生産性や収量を向上できるのは、
ハウス内をピーマンの生育に適した環境にできているから

福山さんのピーマン栽培に特徴はありますか?
2015年頃に経済連のすすめでモニタリングをして、興味をもったのが「環境制御」という栽培方法です。機器メーカーのセミナーを受けて、今までの考え方と全く違うやり方に出合い、衝撃を受けました。
実際にどのようなことをしているのですか?
環境制御とは、肥料、温度、湿度、二酸化炭素濃度など植物の成長に必要な要素を制御することで、それぞれの品目に合った、安定した環境内で栽培する方法です。

炭酸ガス発生機でCO2濃度を調整したり、ハウスに設置したセンサーやカメラから様々なデータを収集し、管理・分析したりします。そのデータをもとに、単価の高い9〜3月の収量が増えるように栽培環境をコントロールしています。

この栽培方法を取り入れてから、作物の生育が徐々にコントロールできるようになり、収量がぐんと伸びました。これからの農業では当たり前になっていくのではないでしょうか。
作付面積は今後も拡大する予定ですか?
今後は今の面積のままで、収量アップを図れる技術力をもっとつけていきたいと思っています。その後、面積を減らさずに、作業効率が高められれば、面積も拡大できると思います。

経営者として、
短期的な収支だけでなく、長期的な計画・投資が重要

栽培以外で大切にしていることはありますか?
農業は給与収入ではないので、会社社長のような経営者としての感覚が必要だと思っています。1年間の収支はもちろん、長期計画が欠かせません。家を建てる、子どもが大学進学するなどの人生設計も組み込んで、計画を立てることが大切です。
例えばどのようなことですか?
利益を出すためには投資することが重要だと思っており、10~15年のサイクルで大きな投資を行ってきました。今45歳ですが、これまでの借り入れがもうすぐ完済するので、引退のことも考えると50歳までに最後の大きな投資をしようと考えています。
新規就農しようと考えている人に伝えたいことはありますか?
借入金を10年ほどで返済し、さらに次の展開を見込んだ投資をする、といった計画性をもつことが農業には欠かせません。そのために、独立後3〜5年で利益を出すためには、ある程度初期投資をすることが重要です。自己資金は500〜1000万円は必要だと思いますね。

地域の特産品を選ぶことが得策
新富町はピーマン栽培に適した地域だと思う

より安定した農業をするために、大事なことは何ですか?
移住して新規就農をするなら、その地域で栽培が盛んな品目を選ぶこと。その地域の特産品だとJAがすでに販路をもっているので、JAの組合員になって作物を納めれば、安定した収入が得られます。私の場合も、ピーマンは新富町の特産品の一つなので、販路開拓に苦労したことはありません。
新富町の農業にはどのような魅力がありますか?
新富町は新規就農者の受け入れ体制が整っています。役場やJAのサポートはもちろん、地域商社の『こゆ財団』が農業支援や産業支援で動いてくれる、元気な町だと思いますね。
研修生はどのように受け入れていますか?
これまで県や町の職員や、海外実習生など、多くの研修生を受け入れてきました。

土作りや水やり、温度管理、収穫の見極めや収穫方法など、基本的な作業は一緒にやりながら教えます。それに加えて、なぜそうするのかということを理解させるために、これまで集めたデータでグラフを作成したり、私の経験から導き出した実用性のある数字をまとめたりした資料を見せて教えます。

新規就農は資金もいるし、中途半端な気持ちではできません。だから研修中は私も本気で指導しますし、農地や借り入れ等、独立するために必要な情報は集めますよ。
新規就農を目指す人たちへ、アドバイスをお願いします。
人の話に耳を傾け、人と交流することは農業にとってとても大事。情報を共有したり、1人でできない作業を助け合ったり、困ったときに助けてくれるのは、そういう仲間です。
研修生が独立してからも、ビニール張りや苗の定植など、人手がいる作業は、うちのパートも集めて手伝いに行っています。新富町は農家仲間がたくさんいるので、相談相手に困ることはありませんね。

プロフィール

  • 出口幸一郎さん
  • 就農した年齢:22歳
  • 同居家族:両親と妻、長男(小学1年)、次男(保育園)
  • 出身:宮崎県新富町
  • 栽培面積:65a

“農業の当たり前”に疑問を持ち、
自身に合った勤務スタイル・作業環境を確立

農業をはじめたきっかけは?
代々農家をやってきた家に生まれ、昔はピーマン以外にメロンやトマトも作っていました。私は関東の大学に行ったのですが、勝手に大学を中退してしまい、22歳の時に親に連れ戻されたのが、農業をはじめたきっかけです(笑)。

当時、価格が安定していたカラーピーマンの栽培を始めて、今は家族4人と、新規就農を目指している研修生1人で65aを栽培しています。

両親は土日もなく働いていたので、子ども心にイヤだな〜って思っていましたね。
今も休みなく働いているのですか?
2015年頃から、土日休みの完全週休2日制を取り入れました。収穫期は月曜に収穫、火曜に袋詰め、水曜はハウス内の手入れ作業を少々行い、木曜にまた収穫して、金曜は袋詰めというサイクルなので、私を除いた従業員は水曜日も休みにしています。

うちは子どもがまだ小さいので、家族のためにも休養日が必要だなと感じて、やってみたら意外と無理なくできましたね。

毎日8時に仕事を始めて、昼に1.5時間休憩して、夕方5時には終わります。定時内に終わらせる意気込みで頑張って、残業はほとんどしませんね。
農業の魅力はどのようなところだと思いますか?
全部自分で決められる、自由なところがいいですよね。逆に言えば、それが大変なところでもあります。でも、自分のプラン通りに栽培ができたときは、やっぱりうれしいです。
では反対に、農業の大変さを感じるところはありますか?
夏のビニールハウスは本当に暑くて、過酷な環境で作業をしないといけないところですかね。だから、ハウスに遮光タイプのビニールを張ったり、他の人があまり導入していない設備も取り入れたりして、作業が少しでも楽にできるように工夫はしています。

周囲の農家と持ちつ持たれつの関係を築き、
地域の農業の未来を見据える

周囲の農家さんとの関わりはありますか?
周辺の農家と集まって共同で作業を行うことがありますね。ハウスのビニール張りや苗の定植などの人手がいる作業は、集まった農家が2班に分かれて、互いの圃場へ行って作業を行います。周辺の農家とは持ちつ持たれつで助け合っています。
今後チャレンジしたいことはありますか?
新富町では、長年やってこられた農家さんが、後継ぎがいなくて農業を辞めて中古ハウスの空きが出ることも少なくないです。この中古ハウスを集めて農地を広げれば、大規模農業ができるなと思っています。そしたら、辞めた農家さんを雇用することもできるし、若手農家で力を合わせて法人化しても面白そうだなと。

自分の知っていることはすべて教える。
でも、それがすべてではない。
失敗して、調べて、人に聞くことで、成長できる

研修生にはどんなことを教えていますか?
土づくりから水やりなどの管理、収穫の仕方や目利きなど、基本的なことを中心に、一緒に作業しながら教えます。自分の知っていることや経験したことは全部教えるけれど、それで100%ではないことも伝えます。他の人にも聞いたり、自分で調べたりすることも必要ですよね。
研修生の取り組み方として、何が大事だと思いますか?
新富町にはたくさんの先輩農家がいるから、自分から積極的に質問すること。情報のアンテナを立てて、どんどん吸収してほしいですね。それと、失敗することも大事だと思っています。成功よりも失敗の方が心に残るから。失敗したら失敗しない方法を探せばいい訳だし、困ったときはいつでもサポートするので「失敗を恐れるな!」と言いたいです。

研修生は研修が終わっても気になる存在。
覚悟をもって本気で取り組めば、助けてくれる人がいる

研修終了後も研修生とつながりはありますか?
元研修生の圃場の近くに行ったらハウスを覗いたりしますね。研修が終わっても、ちょっと気になるというか(笑)。苗の定植など人手の要る作業のときは手伝いに行くこともあるし、逆に呼ぶこともあります。研修が終わっても仲間だし、今後もつながっていくでしょうね。
新規就農を成功させるポイントは何だと思いますか?
「農業をやりたいな〜」ではなく、「絶対に農業で食べていくぞ!」という覚悟が持てるかどうかですね。各種補助金もあるけれど、借金をして投資をしながらやらないといけないこともある。相当な覚悟を持ってやる必要があると思いますよ。

素人でも本気で取り組んでいれば、ピーマン栽培が盛んな新富町なら、手助けしてくれる人はたくさんいます。私も、本気で新規就農を目指す人には、独立に向けて中古ハウスの情報を教えたりします。